片野元彦の世界
絞と藍
木綿地藍染熨斗目小華繋紋折縫絞 1970年作
布地は手紡ぎ手織りの木綿布を使用。小華つなぎの部分は、布を巾ひとまとめに亀甲に折り畳み各々の綾線に別布を当て、その上から糸で締めつけて防染し、横段の部分は、経に布を折り畳み、白い部分を防染して藍一色で染めた。(解説 片野かほり)
片野元彦の略歴
1899年(明治32年)名古屋市中央区広小路本町に薬種問屋片野和助、きょうの長男として生まれる。(本家は永楽屋で『北斎漫画』『古事記』の版元であった)
画家をめざして
1919年(大正8年)20歳 自作の画を木村荘八から指導を受ける。
1920年(大正9年)21歳 洋画家を志し上京、岸田劉生に指示。
1922年(大正11年)24歳 草土社社友に推挙される。
1925年(大正14年)26歳 画家として独立する自信を深める。
1929年(昭和4年)30歳 岸田劉生急去。
岸田劉生没後染物に専念
1934年(昭和9年)35歳 この年より昭和14年まで名古屋・丸善
にてロウケチや更紗などの衣装作品展を開く。
よき師との出会い
1956年(昭和31年)57歳 有松・鳴海地方の絞の現況を視察するため視察するため、柳総悦来名「藍染絞を再興するように」と言われる。
KATANO絞の制作
1959年(昭和34年)60歳 河井寛次郎の勧めにより神戸「大丸」(昭和34年〜42年)及び「やまと民芸店」(昭和34年〜42年)にて個展。